綾部市
地元出身、定年就農者
元綾部万願寺甘とう部会長
大槻孝宏
介護の中で米、紫ずきん、
そして、万願寺甘とう。
家内が大病して介護せんならんでね、だいぶ良うなってくれたんですけど、ずっと家におらんと、外へ出る事はできんで、それで農業しとるんです。米が五十アール、紫ずきんが五アールと万願寺とね。主が万願寺甘とうです。
昔はトウガラシ作るくらいのこと、茄子でもトウガラシでもどこの家でも夏野菜何でも作ってますんでね、トウガラシの作り方がどうのこうの思わへん。放ったらかしのトウガラシ作りですけんね、実際。
今は、販売野菜を作ろう思うたら、水やったり、肥料やったり、減農薬も全部やっとる、栽培指針で。それに従って皆と同じ品物こしらえな。自分だけ良いん作ってもあかんし、自分が悪かったら皆に迷惑かけるしね。
青枯病(あおがれ)にならんようにって、四年前からネギを一緒に植えてます。それから、農薬の代わりに、天敵昆虫を放飼しとるんです。アザミウマという害虫が花の中へ入るんですけどね、エボが黒なってしまうんですわ。その害虫を駆除するために、ククメリスちゅう天敵を放しとるんですけど、今度は害虫の葉ダニが出るんですわ。
その葉ダニを消毒しよう思うたら、天敵まで一緒に殺してしまうさかい、思案の最中で。これ、痛し痒しでね。
自分も歳とりましたが、これから先も農業続けていければいいなと思うとります。